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松本だるま　1号（11cm）

作家：布野恵だるま店

体に入った『大當（おおあたり）』の文字、だいだいがかった健康的な顔色に、ふさふさした毛で仕上げられた眉とひげが特徴の「松本だるま」。

かつて養蚕業が盛んだった松本。お蚕さんがよくとれた年のことを「大當」と表現し、ふさふさの眉と髭もお蚕さんのまゆの形をかたどっていることから、養蚕を営む農家に親しまれていました。

だるまの毛の素材は黒く染め上げた麻で、煮皮（接着剤）を貼り付けながら形をとっていく作業を行える職人はごくわずか。筆で顔を仕上げるだるまに対して20倍もの時間がかかります。
時は流れ養蚕の衰退とともに、非常に手間のかかる松本だるまは一時姿を消す時期もありましたが、昔ながらの手法にとことんこだわり再び世に松本だるまを誕生させたのが布野恵だるま店さん。当時の姿をそのまま受け継ぐ松本だるまをつくる唯一の工房です。